組換えでない / 組換えである

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一般にマルセル・デュシャンの「泉」が現代アートの起源と言われている。デュシャンは便器に泉というタイトルをつけ、機能を剥奪し、あたらしい思考を与えた。このように思考から価値をあたえるというのはまさに先鋭的であった。
しかし、振り返ってみると、「現代」の我々は100年前のデュシャンから未だに抜け出せずにいる。様々な思考がなされ、技術が進化した現代における「現代アート」を考える。

マルセル・デュシャン「泉」(1917年)
マルセル・デュシャン「泉」(1917年)
Wikimedia Commonsより引用

組換えでない / 組換えである

かつての人類は、他の生物同様に、自然の力による淘汰圧をうけて『その環境に適合した個体』が生き残ってきました。
しかし、文明の発達により通常であれば生き残ることのできなかった『不適合な個体』も生き残るようになりました。遺伝というものがある程度明らかになってきたころに、その場においての不都合な個体を人為的に淘汰しようという優生学的思考が社会に広がっていきました。
現在の我々の価値観からは、そのような『不適合な個体』を選別するということは受け入れることは出来ません。しかしながら、人類の歴史を振り返るとイデオロギーとあいまって、人為的な選別が幾度となく実行されてきた事実があります。
戦時下における人種差別問題のみならず、日本においても近代でさえ、特定の形質、あるいは疾患をもつ方たちに政策よって子孫を残すことを制限していました。
我々は基本的人権に立ち返り、誰もが人間らしく生活できる社会へと、完全ではないながらも向かいつつあります。
一方では最近の遺伝子工学の発展により、妊娠初期の段階、あるいは結婚前の段階でも潜在的な遺伝的劣勢を検知することができるようになってきました。また、主に農産や畜産の分野で人類は既に遺伝子の書き換えに着手しています。
原子力の技術が平和利用とエネルギー問題のために研究されていたとしても人類に大きな爪痕をのこしていますが、この遺伝子工学の技術も人類から多様性を奪うという危険性をはらむ技術かもしれません。
「ボール=生物、ぶつかる現象=生殖」に見立て、リアルタイムに様々な環境をシミュレートすることで、我々はそんな社会の可視化することにしました。

Media Ambtion Tokyo

日本最大となるメディアアートの祭典「Media Ambition Tokyo 2020」において、展示を行いました。

日時:2020年2月28日(金)~ 2020年3月8日(日)
会場:渋谷スクランブルスクエア 15階 渋谷キューズ
   〒150-0002 東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号
詳細:http://mediaambitiontokyo.jp/

三浦 亜美

Direction -
三浦 亜美
株式会社ima

声楽専攻からバックパッカーを経て、複数の会社を経営。その後、ベンチャーキャピタルに籍を置き、新しい価値を生む企業への投資とサポートを行う。伝統産業とビジネス、工学を融合した"文化工学"を提唱し、株式会社ima(あいま)を2013年に立ち上げ、様々な伝統産業の継承をサポートすべく事業を行う。また"起藝家"として、自身の経験から感じた社会への疑問をアートで表現し、起業家としてビジネスを通じ課題解決を行う。

板坂 諭

Creator -
板坂 諭
株式会社the design labo

2012年に株式会社the design laboを設立し、建築設計、プロダクトデザイン、アート活動まで幅広い分野で創作活動を行う。個人邸や商業建築設計を主軸としながら、海外メゾンなどで製品デザインを担当。NYのギャラリーやアートバーゼルなどでアート作品を発表し、幾つかの作品が美術館のコレクションに加えられるなど、エリアやジャンルを越えた活動を行っている。

kusumin

Collaborator -
久住英二

忙しく働く都市生活者は現代の医療弱者である、と定義し、駅ナカに「ナビタスクリニック」を開き、日夜、病める現代人を診ている。病者を通じて見えてくる社会問題がある。それを解決すべく、医療以外の活動も積極的に携わっている。

Shunta Katayama

Programmer -
Shunta Katayama

VR、ゲーム、アートなど幅広いジャンルで作品制作を行うデジタルコンテンツクリエイター。本プロジェクトでは、プログラマーとして作品の実装を担当。

photo & Movie - Ikuo Kubota, Iwata Yasuhito, Johnny Hirota
株式会社ima
the design labo